無許可の納骨堂は違法?

一部の寺院に届いた怪文書?

誰が送ったのかは不明だが、
この書面が届いた寺院から、自治体へ問い合わせが殺到したらしい。
納骨堂や墓地の運営に、自治体の許可は必要なのか?
許可は必要だ!
「宗教活動」だから許可など不要だと主張する僧侶は多いだろう。
無知?無知なふり?
「墓地、埋葬等に関する法律」第2条
▪️ 納骨堂の定義
他人の委託をうけて、焼骨(ご遺骨)を収蔵するために、納骨堂として都道府県知事の許可を受けた施設。
▪️ 墓地(納骨堂)経営主体は、市町村等の地方公共団体が原則であり、これによりがたい事情があっても、宗教法人又は公益法人等に限られる。
(厚労省指針)
また、お堂の一隅(かたすみ)での「一時的なご遺骨の預かり」をしている場合もある。
この場合も「反復・継続する場合」には許可が必要だ。
▪️「一時的」とは、墓地などに埋蔵するまでのあいだ。
▪️ 法律で言う「反復・継続」とは、繰り返し行う意思があれば、一度でも「反復・継続」になる。
高松市の場合、既存の納骨堂や墓地に対して後から許可は出ない。
さらに、「本来の宗教活動」かどうかが問題になる。
香川県では、門徒(檀家)に限る場合は「本来の宗教活動」だが、門徒(檀家)に限らない場合は、宗教活動の範囲を超え「公益事業」になる。
事業の場合「寺院規則に規定(規則変更)」(都道府県知事の認証・登記)しなけらばならない。
※文化庁によると、「本来の宗教活動」か否かの判断は、都道府県に委ねられている。
門徒(檀家)に限る?
納骨施設のある寺院の場合、頼まれれば断らないだろう。
・他寺院の門徒(檀家)
・他の宗旨宗派など
僧侶として断るという選択肢はないし、断るべきではない。
令和2年 政府統計などによると、
■ 香川県には、約940の寺院がある。
許可を得た寺院納骨堂=60カ所=6%
※宗教法人の総数は2000ほど
■ 高松市には、約270 の寺院がある。
許可を得た寺院納骨堂=30カ所=11%
私の知る限り、多くの寺院に納骨施設がある。
違法な納骨堂の経営が、常態化しているように感じる。